PS-NEX


~細胞ダイナミクスを解き明かす~
プローブスキャン型高速原子間力顕微鏡 PS-NEX

高速原子間力顕微鏡(AFM*)は、ナノスケールのサンプルを大気中でも溶液中でも「動画」で可視化できる顕微鏡です。

従来型AFM には、静止画でしか撮れないという重大な欠点がありました。

金沢大学教授・安藤敏夫先生により開発された弊社の 高速AFM NanoExplorer** (NEX) -Ando model- は、
従来型AFM の「走査速度の遅さ」を克服し、リアルタイム動画測定を実現しました。

短時間で画像を取得できるため、サンプルの揺らぎや振動に強く、基板への強固な固定が不要です。
生体分子などのサンプルの反応性を損なうことなく測定できます。

プローブスキャン型高速AFM『PS-NEX』は 弊社従来製品(サンプルスキャン型高速AFM『SS-NEX』)の機能をそのままに、数々の特徴を盛り込みました。
お手持ちの光学顕微鏡にも組み込むこともできます。

オプションの蛍光顕微鏡をお使いいただくと、高速AFMによる動画と蛍光イメージング像を同時に取得できます。

* Atomic Force Microscope (AFM) : 原子間力顕微鏡
** NanoExplorerは、(株) 生体分子計測研究所の登録商標です。 

 

7つの特長

1. ミラーチルト方式

 

 

  • ミラーの角度を自動調整し、
    高速走査するカンチレバーにレーザーを追従させます

2. 小型・軽量AFMヘッド

  • 軽量コンパクトサイズ設計でサンプルセットが容易です
  • 従来製品と体積比が約1/10にサイズダウンしました

 

3. 高速かつ安定したフィードバック制御

  • 広帯域アナログフィードバック機構に加え、独自のダイナミックPIDを採用しました
  • 高速走査下でもサンプル表面に忠実な画像を取得できます

 

4. 高共振周波数・低ばね定数の極微小カンチレバー

  • 高共振周波数でありながら低いばね定数を持ったカンチレバーを採用しました
  • 生体分子などの柔らかいサンプルに損傷を与えることなく高速走査ができます

高速AFM用極微小カンチレバー
共振周波数: 大気中 1500 kHz, 溶液中 500 kHz
ばね定数: 0.1 N / m
先端曲率半径: < 10 nm

5. 光学顕微鏡への組み込み

  • 光学顕微鏡と組み合わせてお使いいただけます
    • 例: 倒立型光学顕微鏡上に高速AFMを搭載
    • 例: 蛍光顕微鏡の導入により、蛍光標識した部位を高速AFMで測定

 

6. 測定領域を正確に特定

  • 粗動ステージ(ピエゾ駆動)を使用し、測定に適した領域を広範囲から特定します
  • 最大カバー領域: 45 μm × 45 μm

 

7. サンプルサイズの制約を大幅に緩和

  • スライドガラスやシャーレ上のサンプルが測定可能になりました
  • 対応基板: スライドガラス・カバーガラス・シャーレ・半導体ウェーハなど

 

標準装置仕様

高速走査(プローブスキャン)

最大走査範囲: X: 4 μm Y: 4 μm Z: 2 μm
走査速度  : 150 ms / frame(6.7 frames / sec)

粗動ステージスキャン(ピエゾ駆動)

最大走査範囲: X: 45μm Y: 45μm(Zの傾斜が1 μm以下のとき)
走査速度  : 60 s / frame(15 μm以下のとき)

サンプルサイズ 36 mm × 36 mm × 3 mm (直径 50 mm)以下
サンプルステージ動作範囲(手動) 20 mm × 20 mm
測定環境 溶液中
プローブ検出方式 ミラーチルト光学検出式(光てこ方式)
測定モード AC モード (形状像、誤差像、位相像)
レーザー 790 nm(赤外)
光学顕微鏡 当社指定品
ラック、除振台 設置環境に応じて変更可能

注1: スキャナの走査範囲は代表値です
注2: 走査速度は各スキャナ毎に決められた条件下での値であり、最大走査範囲での走査速度を保証するものではありません

オプション

蛍光顕微鏡 お問い合わせ下さい
全反射照明蛍光顕微鏡 お問い合わせ下さい
サンプルステージ お問い合わせ下さい

 

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